The Business Support Report 2024年5月1日号
BS通信3月号でお伝えしていましたが、大本山建仁寺塔頭の西来院の改修工事が完成しました。3月22日に、蘭渓道隆禅師750年大遠忌慶讃記念としての落慶法要、内覧会が開催されました。法要には、中国仏教協会の僧侶15名と在日領事列席のもと130名ほどの参加で盛大に行われました。私も檀家の一人として妻と共に参列させて頂きました。臨済宗については、学校で学ぶ教科書には建仁寺開山の栄西禅師によって伝えられた、とされています。「京都最初の禅寺」として「建仁寺」が京都五山の中に第三位に列せられています。しかし不思議な事に、臨済宗の関係者の中にはその事を信用している人はだれ一人いないのです。栄西禅師が伝えた臨済禅は黄龍派の系譜でしたが、今、日本にその系譜につながる禅寺はありません。日本の臨済宗は、楊岐派の流れになります。建仁寺第11代住職蘭渓道隆禅師(1213~1278)についてはあまりご存じの無い方が多いようですが、今日の臨済宗を辿っていくと江戸時代の臨済宗中興の祖、白隠慧鶴(はくいんえかく)禅師の流れになります。その系譜は鎌倉時代の南浦紹明(大応国師)(なんばじょうみん)禅師に連なります。彼の師匠にあたるのが、建長寺の開山の蘭渓道隆禅師になるわけです。(参考文献 建仁寺宗務本院発行の華蔵界(第59号)所収の館隆志論文)今回の作庭工事については、本堂前の枯山水の庭に、蘭渓道隆禅師が修行された峨眉山にちなんで「峨眉乗雲」と命名され、玄関前の庭は、お釈迦様を中心にしたイメージで「九華青連」と命名されています。蘭渓道隆禅師の蘭の寺として、春から初夏には蘭の花が咲き乱れるように、秋には、紅葉が色づくように作庭されたそうです。また、栄西禅師の喫茶養生記にちなんで、ブルーボトルコーヒーのトラックが、寺の中に期間限定で開かれています。そこでは、祇園辻利茶園とコラボした「抹茶ラテ」が販売されており、庭園を鑑賞しながらゆったりと喫茶を楽しむ事が出来ます。冬場には床暖房の設備が施されているようです。蘭のきれいな今、是非お立ち寄り下さい。
〒541-0041 大阪市中央区北浜3丁目2番24号北沢ビル2F
e-mail: info@office-ohta.com URL: https://www.office-ohta.com/
株式会社 TEL:06(6221)3611 FAX 06(6221)3711
社労士法人 TEL:06(6221)3601 FAX 06(6221)3701