The Business Support Report 2023年10月1日号
この間色々な議論がありましたインボイス制度がいよいよスタートします。大半の事業者は準備を終えているように思いますので大きな混乱は起こらないだろうと思っています。準備過程で想定される問題は、免税事業者の取り扱いだと思います。現在のところクリニックでは大半の事業者が、インボイスを取得せず免税事業者として施行日を迎えるようです。この場合の留意点は、今まで患者さんに自費治療代を請求する場合に、別途消費税額を請求されていたクリニックが大半ですが、患者さんからの「益税」批判が想定されますので、請求書は、税込み金額(税抜き金額?)に修正する必要があると思います。逆に、家賃の支払などでは、「良心的」な家主さんは、うちはインボイスを取得しないので、今まで請求していた「消費税額」を値下げされるケースもあるようです。この辺りは、世の中の「常識的な」取扱いと税法の「常識」(経過措置でのみなし課税仕入れの取扱い)が異なりますので注意が必要です。
もう一つは、今、岸田内閣の評判が上がらない最大の要因である「マイナンバー」と医療保険の「誤」ひも付け問題と同じような問題がインボイスの場合も想定されます。法人の場合は。検索サイトで住所の確認を行う事が出来ますので、間違って紐づけされるケースは少ないと思われますが、個人の場合はプライバシーの配慮でしょうか、名前のみの公開となっています。同姓同名の人がインボイスの登録をしているケースが多くみられます。別人のインボイスが紐づけされた場合に、どのような問題が起こるのかは不明ですが、起こる可能性は十分に考えられますので、留意をお願いします。
又、先月号で紹介した国際標準である「ペボルインボイス」の制度の普及も世の中の「常識」と経理、会計責任者の「常識」の違いも意識しながら取り扱う必要があります。是非とも、巡回監査担当者と十分な話し合いをして、インボイス、電子帳簿保存法への対応をお願い致します。
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