事務所通信

タイトル:ビジネスサポート通信

The Business Support Report 2022年7月1日号

ふるさと納税の活用で地域振興に貢献しよう!

 ふるさと納税については、河内長野市と総務省の訴訟合戦など、地方自治をめぐる国と地方自治体のせめぎあいが注目を集めましたが、一応それらについては、終息を迎えて、お礼の特産品については、寄付額の3割で、その地方の特産品という事で落ち着きを見せています。自治体別人気ランキングで、今年第1位は宮崎県都城市です。都城市は、肉用牛、豚、鶏の合計畜産産出額が日本一を誇る畜産のまちです。同市の牛、豚、鶏は、雄大な霧島連山の自然に囲まれた大地で生まれ、牛肉は、都城市内生産者の努力のもと、きめ細やかな霜降りと色艶の良い柔らかい肉質が特徴です。豚肉は、養豚農家各々がこだわりぬいた飼料を与え、多くのブランド豚が確立されています。鶏肉は、それぞれの銘柄に合わせて独自の飼料や飼育方法で生産されています。焼酎は、日本一の出荷額を誇り、市内4つの蔵元の味わい深い個性的な焼酎は、たくさんの人たちを魅了し続けています。

 第2位は山形県天童市です。天童市といえば将棋の駒が有名ですが、全国1位の生産量を誇る伝統的工芸品・将棋駒のほか、盆地特有の寒暖差の差が産みだす、さくらんぼや桃、ぶどう、ラ・フランス、りんごなど四季折々のフルーツが豊富です。第3位は新潟県燕市です。燕市といえば、金属洋食器の産地として小学校の教科書に載っていたことを覚えている方も多いと思います。現在でも、スプーンやナイフなどの金属洋食器の国内生産シェアは90%以上を占め、鍋やフライパン、包丁をはじめとした金属ハウスウェアは全国生産額の約90%を占める、世界有数の金属加工の生産地です。

 そのほか、伝統工芸品の鎚起銅器、美味しいお米をはじめとした農産物もあります。やはり特産品のある自治体が有利なようですが、京都市や大阪府泉佐野市などもお礼の品々を工夫して上位にランクされています。又、ふるさと納税を活用したクラウドファンディングも活発で、新型コロナウイルス感染症対策寄付金やウクライナ支援なども計画されています。各納税者が2000円の負担で返礼品を受けとることが出来る限度額については、確定申告書の控えに同封して送付しておりますので参照してください。

中小支援にテコ入れ、骨太の方針2022が閣議決定
 参議院選挙の投票日が近づいておりますが、政府は6月7日に、「経済財政運営と改革の基本方針2022」(骨太方針2022)を閣議決定しました。
「新しい資本主義へ~課題解決を成長のエンジンに変え、持続可能な経済を実現~」と題する今回の骨太方針は、「第1章:我が国を取り巻く環境変化と日本経済」「第2章:新しい資本主義に向けた改革」「第3章:内外の環境変化への対応」「第4章:中長期の経済財政運営」「第5章:当面の経済財政運営と令和5年度予算編成に向けた考え方」の5章立です。
 少子高齢化や潜在成長率の停滞、円としておりと物価上昇など、内外の難局が複合的に押し寄せる中で求められているのは、こうした課題の解決に向けた取組みを、付加価値創造の源泉として成長戦略に位置付け、官民が協働して重点的な投資と規制・制度改革を、中長期的かつ計画的に実施することとしております。課題解決と経済成長を同時に実現し、経済社会の構造を変化に対してより強靱で持続可能な「新しい資本主義」を起動することの重要性が明記されております。
 税制改革では、経済成長と財政健全化の両立を図るとともに、少子高齢化、グローバル化等の経済社会の構造変化に対応したあるべき税制の具体化を掲げております。
 応能負担を通じた再分配機能の向上・格差の固定化防止を図りつつ、公平かつ多様な働き方等に中立的で、デジタル社会にふさわしい税制を構築することの必要性と、経済成長を阻害しない安定的な税収基盤を確保するため、税体系全般の見直しを推進しています。
 選挙の行方と、税制改正の動向に注視していこうと思います。
時間外労働の割増率の引き上げについて
 月60時間を超える時間外労働に対する割増賃金率の引き上げについて、中小企業は2023年3月31日までは猶予されていますが、2023年4月1日から割増賃金率の引き上げが適用されます。
 中小企業で猶予されている月60時間を超える時間外労働に対する割増賃金率は、大企業と同様に「25%以上」から「50%以上」に引き上げられます。
 割増賃金率が引き上げられた背景には、「労働者の健康保持」と「生活のための時間を確保しながら働くための労働環境の整備」が重要課題となっていたことが挙げられます。
 厚生労働省からは,過労死の労災認定基準として「脳血管疾患及び虚血性心疾患等(負傷に起因するものを除く)の認定基準」というものが発表されており、「おおむね45時間を超えて時間外労働時間が長くなるほど,業務と(脳疾患等の)発症との関連性が徐々に強まると評価できる」とされ,また「(脳疾患等の)発症前1か月間におおむね100時間又は発症前2か月間ないし6か月間にわたって、1か月当たりおおむね80時間を超える時間外労働が認められる場合は,業務と発症との関連性が強いと評価できる」としています。
 そこで,使用者に割増賃金の負担を課すことによって,長時間労働を抑制し,労働者のワークライフバランスを図ろうとする趣旨から,月60時間を超える時間外労働に対しては,通常の場合の時間外手当の2倍の割増率での時間外手当を支払うか、もしくは労働者の健康確保のため、割増賃金の支払いの代わりに代替休暇(有給の休暇)を付与しなければならないという規定が,労働基準法改正によって設けられました。
 法定労働時間を超えて、時間外労働・休日労働をさせるには、労使協定に基づく36協定の締結が必要になり、時間外労働の上限は月45時間・年360時間までが原則です。臨時的な特別の事情があり、労使が合意している場合は、月45時間・年360時間を超えて働くことができますが、時間外労働が月45時間を超えることができるのは1年間のうち6回までです。
 法改正によって労働時間の客観的な管理や年次有給休暇の管理など、勤怠管理により正確さが求められると共に、人件費の増加を回避するため、60時間を超える残業を削減するよう努める必要があります。

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タイトル:令和3年度介護報酬改定に寄せて!
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