R1.8.1号

ビジネスサポート通信

The Business Support Report 2019年8月1日号

暑中御見舞申し上げます
暑中御見舞申し上げます
相続法40年ぶりの大改正
 2018年7月に,相続法制の見直しを内容とする「民法及び家事事件手続法の一部を改正する法律」と、法務局において遺言書を保管するサービスを行うこと等を内容とする「法務局における遺言書の保管等に関する法律」が成立しました。民法には、人が死亡した場合に、その人(被相続人)の財産がどのように承継されるかなどに関する基本的なルールが定められておりますが、この間、我が国における平均寿命は延び、社会の高齢化が進展するなどの社会経済の変化が生じており、今回の改正では、このような変化に対応するために、相続法に関するルールが大きく見直されています。具体的には,以下となります。
1.被相続人の死亡により残された配偶者の生活への配慮等の観点から、
  ①配偶者居住権の創設
  ②婚姻期間が20年以上の夫婦間における居住用不動産の贈与等に関する優遇措置
2.遺言の利用を促進し,相続をめぐる紛争を防止する観点から、
  ①自筆証書遺言の方式緩和
  ②法務局における自筆証書遺言の保管制度の創設
3.その他、預貯金の払戻し制度の創設、遺留分制度の見直し、特別の寄与の制度の創設など預貯金の払戻し制度の創設
 以前は、生活費や葬儀費用の支払、相続債務の弁済などの資金需要がある場合であっても、遺産分割が終了するまでの間は、被相続人の預金の払戻しが原則出来ませんでしたが、改正により、2019年7月1日以後、預貯金が遺産分割の対象となる場合に、各相続人は、遺産分割が終わる前でも、一定の範囲で預貯金の払戻しを受けることが出来るようになりました。
健康保険法等の一部改正について
 「医療保険制度の適正かつ効率的な運営を図るための健康保険法等の一部を改正する法律」が5月15日に参院本会議で可決・成立し、5月22日に公布されました。
 今回の法改正では、オンライン資格確認の導入、被扶養者要件の見直し等です。
 オンライン資格確認の導入については、マイナンバーカードの普及率は現在1割強にとどまっており、健康保険証代わりに使えるようにして利用者を増やす狙いがあります。また、健康保険証についても個人単位被保険者番号を附帯することにより、マイナンバーカードまたは保険証を受診時に提示した際に、被保険者資格をオンラインで照会出来ます。
 資格履歴の一元化と資格確認により、現在の資格喪失後受診に伴う保険者・医療機関での請求確認等の事務コストが解消されることが可能になります。
 被扶養者要件の見直しについては、政府の人手不足対策として4月に創設された新たな在留資格「特定技能」を利用して日本で働く外国人労働者が増えるとみられており、母国に残した家族の医療費も日本の健康保険で賄えば、医療費の膨張につながるとの指摘がありました。そのため要件を厳格化して公的医療保険制度の不正利用を防止する狙いがあります。
 給付を受けることができる扶養家族を原則、国内居住者に限る規定を盛り込み、公的年金加入者の配偶者が「第3号被保険者」として保険料の負担なしに国民年金を受け取る場合も国内居住を要件とします。
 オンライン資格確認の導入は、公布日から2年を超えない範囲内で政令で定める日からの施行、被用者保険の被扶養者等の要件について、一定の例外を設けつつ、原則として、国内に居住していること等を追加する改正は、令和2(2020)年4月1日からの施行とされています。

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