The Business Support Report 平成30年10月1日号
TKC会計人にとって、重要な4文字熟語が多々あります。自利利他(じりりた 自利とは利他をいう)担雪埋井(たんせつまいせい 雪を担うて古井をうずむ)等々。その中で今回注目するのが、常時知悉(じょうじちしつ)という4文字熟語です。
通常、このようや4文字熟語は禅や仏教用語であることが多いのですが、「常時知悉」については、出典が不明です。しかしながら、インターネットで検索すると複数の会計事務所やコンサルタント会社でこの4文字熟語が記載されています。従って、いつの時期か由来は不明ですが、何らかのTKC会計事務所の会合の場他で、この「常時知悉」が共通の目標になったのであろうことが推察されます。
この言葉は、「常時」と「知悉」から成り立っています。それぞれの言葉の意味を国語辞典で調べてみると、
常時とは普段。特別の場合と違って普通の場合のこと。
知悉とは、その事について、細かい点まで十分に知っていること、とあります。
解釈はさておき、この「常時知悉」という言葉は、本当に会計事務所の巡回監査担当者の基本原則を表した言葉だと思います。職業会計人たるもの、お客様のことについては、誰よりもよく理解し、知っておかなければならないということだと思います。弊社も代表取締役が交代し、私自身がお客様と直接お会いする機会が減少しています。しかしながら、常にこの「常時知悉」の言葉を念頭に置いてお客様の事を考えています。又、担当者にもそのように指導しているつもりです。よろしくお願いいたします。
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平成30年税制改正は、事業承継税制の改正が大きなトピックでしたが、経済産業省はこのほど、平成31年度税制改正要望を公表し、そのなかで小規模事業者の事業承継を促進させる要望が盛り込まれました。要望書によると、事業承継を考えている個人事業者の約4割が「相続税の負担が不安である」としており、また、純資産が4,800万円を超える個人事業者の事業用資産のうち、土地・建物・機械等の割合は約70%を占めている状況を踏まえ、「こうした個人事業者は事業承継に支障を来す可能性がある」と指摘しております。今回の要望では、「地域の雇用・経済に不可欠な中小企業の経営資源が、経営者の高齢化や後継者不在で失われぬよう、個人事業者の事業承継を促すため、事業用資産(土地、建物、機械等)の承継を円滑化するための措置を講ずる」といった具体的な内容が盛り込まれました。また、併せて、中小企業のM&A(親族外承継)を円滑化するための措置も要望しています。
近年、事業承継案件に対して集中的に投資を行う、いわゆる“事業承継ファンド”の広告が増えていますが、ファンドの仕組みは、「事業承継問題を抱えたオーナー企業の株式」に対して、オーナーから株式を譲り受けた後、3~5年で企業価値を高めて売却し、投資した資金を回収、出資者に還元するというものです。現行制度においては、事業承継ファンドを通じた大規模法人による出資割合が一定以上となる場合、出資を受けた中小企業は中小企業の優遇税制が適用されず、事業承継ファンドから出資を受けた後の円滑な事業活動の継続に支障が生じていました。そこで、一定の要件を満たす事業承継ファンドから出資を受けた場合でも、中小企業向けの税制措置を活用できるように求めています。
平成30年度税制改正では、事業承継時の贈与税・相続税の納税を猶予する事業承継税制が大きく改正され、10年間限定の特例措置が設けられましたが、今回の要望が実現すれば、国内の事業承継をさらに後押しする改正となりそうです。
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