The Business Support Report 2025年4月1日号
今月の法話は、首山竹篦(しゅざんしっぺい)です。首山省念和尚というのは、臨済宗の始祖、臨済禅師下5世の宋代の禅僧です。竹篦というのは、40~50cmmぐらいの長さの竹刀のような短い警策(けいさく)です。師家が入室(にっしつ)の時などに修行者を策励するための道具だそうです。その首山和尚が竹篦を取り出して、弟子達に対してこれを竹篦と呼んではならない、かといって竹篦と呼ばなければそれも違反、さあお前さんらこれを何と呼べばよいかいってみろ という公案です。これに類する公案は他にもあります。第40則趯倒浄瓶(てきとうじょうびん)にも同じような問いかけがありました。百丈和尚のこの問いかけに、潙山和尚は浄瓶を蹴飛ばして去っていった。それで潙山和尚は新しい寺院の開山に命じられたという話です。
首山竹篦について、ネットで検索すると、趯倒浄瓶と同様に、竹篦を放り出して薪にした話とか、般若心経の色則是空 空則是色 に倣って 竹篦と呼ぶのは分別の「色」の世界、竹篦と呼ばないのは平等の「空」の世界 いずれも駄目だとどうするのか、四句請願文の第1に、「衆生無辺請願度」とあるのが大乗仏教の本旨であると解説されているのもあります。小堀老師の解説は、今までのネット検索では出てこなかった解説でした。お釈迦様がインドの霊鷲山(りょうじゅせん)上で黙って華を拈(ひね)ったところ、会座の衆はその意味を理解することができなかったが、迦葉(かしょう)尊者だけがその意味を理解して微笑した、悟りは文字理論によって伝わるものではないという不立文字の意味を示しものであり、釈尊が迦葉尊者にのみ正法を授けたという伝灯の起源となったという拈華微笑(ねんげみしょう)のお話でした。どの和尚さんも強調されているのが、苦労して公案と格闘せよという事のようです。
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